アマゾンプライムでの映画視聴
57作品目。
「病院坂の首縊りの家」を
視聴しました。
1979年の映画。
一応、僕が生まれたあとの映画ではあるんですが…見たことはなく初見でした。ストーリーというか人間関係は複雑すぎてみても正直よくわかりませんでした。名家にかかわって、そこの関係者でマジでひどいヤツがいて、その「呪い」みたいなのがいまを生きる人達に降り掛かってくることからおきる殺人件のお話です。明治から昭和初期、そして戦後、日本社会が男性が女性の人権を無視して踏みつけにしている社会だったというのは、わかりやすく伝わってきました。たぶん戦前にできた教育勅語とかの本質はコレだなって、この映画見てて感じました。親のゆうことをよく聞けとか、夫婦仲良くとか、いいながら、実態は強いものが弱いものを踏みつけにするための口実だったと思います。登場人物の男性は大体ゲスです。相手が女性だからと言って舐めてかかって利用とする、そんな男たちばかりでてきます。そこも戦前~昭和初期の日本の現実として、リアリティがある気がしました。
ストーリーは結局よくわかんなかったんですが、役者の演技と映像の美しさで最後まで熱心にみれてしまいました。出演者が、石坂浩二、佐久間良子、桜田淳子、入江たか子、河原さぶ、久富惟晴、三條美紀、萩尾みどり、あおい輝彦、加藤武、大滝秀治、岡本信人、中井貴恵、草刈正雄・・・この人達を僕が知っているのはこの映画より少なくとも10年~20年あとの姿になるのですが、すごい人ばかり。ほんとにみんな演技がうまいだけでなく見ていて引き込まれます…石坂浩二さんの演技はもちろんいいし、戦災孤児出身の若い草刈正雄さんの演技もよいですよ…。この時期、日本映画全盛期とでもいいましょうか、圧倒的な役者の情熱の塊を画面の向こうに感じました。
一方、起こる殺人の方は…いくらなんでも…そんなふうにうまくいくのかな…って感じです。名作と言われている金田一シリーズですが、名探偵コナンとか、金田一少年シリーズとかと、後発の荒唐無稽のアニメとあんまりかわらない面もあるかなとも感じました。
でも歴史的名作なので、アマゾンプライムでこのシリーズ少し深めてみようと思っています。