京都在住シングルファーザーおじさんのつれづれ雑記帳

京都在住おじさんによる匿名の日記です。ネットのすみっこでひっそりと生きています。ただいまシングルファーザーとして生きてます。備忘録ブログ

アマプラで映画視聴72「女王トミュリス」、紀元前530年頃のお話。

久しぶりの…マゾンプライムでの映画視聴72作品目は「女王トミュリス」です。

 実在の人物で、ヘロドトスの「歴史」の中で記述されています。遊牧民マッサゲタイ族の女王です。実際にアケメネス朝ペルシャを破りペルシャの王キュロスを殺害しています。ただどうやら現代は諸説あるようで、この「歴史」の文献記述が誤りの可能性もあるようです。

 最近興味があるんですが、遊牧民という民族、つまり農耕と定住を基本としない民族というのも、かなり長い間比較的大きな力を持っていたということです。これは中東ヨーロッパもそうですし、中国はいわずもがなです。漢の劉邦は北方の単于にボコられて、形式的には単于の配下になっています。つまり農耕民族に匹敵する力を遊牧民はずっともっていました。そうした定住しない生活を営む姿も人類のスタンダードな姿であったのです。ただ遊牧民は文字をもたないため、書物が残っておらず、その歴史、統治システムや暮らしぶりについてはほとんど残っていないので残念です。

 さて、物語は遊牧民のマッサゲタイ族のなかなか野蛮な様子も描かれます。主人公の父は遊牧民なので駆け引きや取引せずほしいものは他部族をせめて奪ったらええんやで、という考え方が仇になって、他部族と貿易して喧嘩せずウハウハという考え方の部下と衝突して虐殺されます…。そして家族も地位も奪われた主人公、紆余曲折あってすべてを取り戻し…今度はさらに陰謀で夫や息子を殺してきた上で部族の自由を奪いにきたキュロスと対決っていう話です。

 さて映画ですが、映像が迫力あってかなり面白かったです。見て損はないなという映画でした。あと女性の地位です。全体は男性優位社会であることははっきりとうかがえるのですが、実際の女王が権力をもっていたように、この時代はまだ女性の地位はその後の社会のように決定的に従属的的ではなかった節があります。そのあたりも面白いですよね。

 アマゾンプライムでの映画視聴もぼちぼち再開…ということで!