さて、マゾンプライムでの映画視聴73作品目は「スイング・ステート」です。
スイングステートとは、大統領選挙時に共和党か民主党かどちらの党にもなる可能性のある激戦州のことを指します。アメリカというのは州ごとに、共和党、民主党の強い州というのが比較的固定化されています。したがって大統領選挙の勝敗は必然的にこのスイングステートに委ねられることになります。4年に1度、こうした週に人・モノ・金が集中的に投資されることになります。
さて、物語はこのスイングステートの一つの田舎町の町長選挙を舞台に設定しています。突然、この田舎町の町長選挙が、全国注目の共和党、民主党の代理戦争となり、乗り込む大統領選挙の選挙参謀が主人公です。
とにかく、面白くて、すべてをひっくり返して問題提起するあっと驚くエンディングにつながっていて、最後まで視聴をお勧めしたい作品でした。
ネタばれになる部分は話しませんが、アメリカの選挙というのが、おそらく他の先進資本主義国と比べても選挙が、圧倒的な桁違いのビジネスになってる点をかなり浮き彫りにしていきます。そこから、民主主義とはなにか?選挙とは何か?という部分を皮肉たっぷりに問うている作品でもあります。
それにしても、エスタブリッシュメントのセレブたちの感覚やお下劣さ、そして愚かさもユーモアで描き、そして田舎町の住人の純朴さとクレバーさとの対比も見事。とても面白い映画でした。★4つ。