アマプラで映画視聴291作品目は「家族ゲーム」でした。個人的レーティングは8.5です。80年代日本映画を代表する超傑作で、その後の日本映画に多大な影響を与えた作品です。森田芳光監督の手による風刺の効いたホームコメディ(ブラック・ファミリー・サスペンス)で、松田優作の狂気的な演技に見せられる映画でもあります。
キネマ旬報ベストテン第1位作品。才人・森田芳光監督が、どこにでもある家庭の抱えている問題をユーモアに描いたシニカルでシュールなホームコメディ。高校受験を控える息子を持つ沼田家は、成績のパッとしない息子のために家庭教師をつける。だがやって来た吉本(松田優作)は三流大学の7年生という風変わりな男だった。
懐かしい80年代の「空気」を感じますね。この映画を見て、80年代に少年時代を過ごした自分自身の記憶は蘇ります。
教師による暴力がまだ「普通」だった時代でした。
テストの成績を悪い順に発表される答案用紙を丸めて校庭に放り投げられるシーン。暴力は「愛情の証」とさえ言われていた時代。
「受験戦争」という名の狂気、学歴社会の歪み
今から思えば、この40年で日本社会は確実に進歩しています。教育の場から「暴力はダメ」は当たり前になり、「他者を尊重する」という価値観も普遍的価値として広がっていることは間違いありません。
しかし──森田芳光監督が描いた「家族の嘘」。「家族とは何か?」という問いかけ。
「普通の家族」を演じることの欺瞞。家庭教師の暴力を「教育の一環」と受け入れる両親。食卓に並んで無言で食事をする家族の不気味な日常。ここで描かれる風刺は日本社会にとっては未だ突き刺さる中身です。
ラストの食卓をめちゃくちゃにして、顔にご飯を塗り合うシーンは強烈です。家族の「再生」なのか、「崩壊」なのか?家族という器なんて本当に必要なのか?…痛烈な風刺になっています。
松田優作の圧倒的演技
何と言っても、松田優作演じる家庭教師・吉本の異様な存在感がこの映画の核になっています。最初からビンタと凄みで生徒を「支配」する異常な教育者。しかし説得力がある。「あなたたちの家族は、もう死んでいる」。この台詞が痛烈です。現代にも通じる「家族の呪縛」。「家族はこうあるべき」という社会的プレッシャーは、日本社会においてまだ根強く残っている気がします。そんなものは妄想にすぎないと僕は思ってますが…
久しぶりに見ましたが…圧倒的な映画でした。↓これ買いました。この価格帯で完璧な完全ワイヤレスイヤホンでした。
