京都在住シングルファーザーおじさんのつれづれ雑記帳

京都在住おじさんによる匿名の日記です。ネットのすみっこでひっそりと生きています。ただいまシングルファーザーとして生きてます。備忘録ブログ

アマプラで映画視聴135「トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング」(7/10)

アマプラで映画視聴、135作品目は「トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング」でした。個人的レーティングは7/10です。

19世紀、オーストラリア。貧しいアイルランド移民の家庭に育ったネッド・ケリー。頼りにならない父の代わりに、幼い頃から、母と6人の姉弟妹を支えてきたが、父の死後、生活のため母はネッドを山賊のハリー・パワーに売りとばす。ネッドはハリーの共犯として10代にして逮捕・投獄されてしまう。出所したネッドは、娼館で暮らすメアリーと恋に落ち、家族の元に帰るが幸せも長くは続かない。横暴なオニール巡査部長、警官のフィッツパトリックらは、難癖をつけてはネッドや家族を投獄しようする。権力者の貧しい者への横暴、家族や仲間への理不尽な扱い。自らの正義、家族と仲間への愛から、ネッドは弟らや仲間たちと共に“ケリー・ギャング”として立ち上がり、国中にその名を轟かすおたずね者となっていく…。

恥ずかしながら、この映画をみるまで「ネッド・ケリー」を知りませんでした。ググってみるとオーストラリアでは相当有名な人物。オーストラリアでは何度も小説などの主人公になっている人物みたいです。その実在の人物をモデルにした映画。19世紀、オーストラリアでの貧しいアイルランド移民達の過酷な生活、権力者であるイギリス人達による抑圧と横暴、そうした社会構造、理不尽さについに山賊になり立ち上がる主人公という話…この映画ではあまり描かれてないですがケリーは山賊でありながら義賊というか、金持ちからは盗んで貧乏人に配るという日本でいうところの鼠小僧的立ち位置ということで人気があるみたいです。不公平で理不尽な社会であれば、そのルールそのものを壊す破壊的な「勇気」をもった存在に「希望」を見出すのはある種普通な気もします。実際にイギリスによる搾取と抑圧の構造は相当過酷だし、法がそうした支配を正当化する道具になっているのはわかります。ケリーは警官殺しの山賊なわけですが、この時代の虐げられるアイルランド移民の立場に立った時にそれを「悪」といい切ることは僕にはできず、かと言ってこのケリーのやり方に「未来」があったとも思えず複雑です。オーストラリアってアボリジニーなどもともと住んでいた人を虐殺してイギリス人が奪った土地ですもんね、アメリカと同じで出発点から血塗られている国。映画を見終わっておもったけど、なんだか当たり前のように、土地や様々なものの所有が認められているけど…この世界の多くは血塗られて奪われてできているということは忘れてはいけない気がします。それってお前(僕)の先祖が誰かを殺したりして奪ったものじゃないの?って考えてみるのもよいかもしれないって思ったり、いろいろと考えることのできる映画でした。