京都在住シングルファーザーおじさんのつれづれ雑記帳

京都在住おじさんによる匿名の日記です。ネットのすみっこでひっそりと生きています。ただいまシングルファーザーとして生きてます。備忘録ブログ

「信長協奏曲」雑感、漫画版サブローのどこか感情が欠落した姿にリアリティ

 ドラマの信長協奏曲が面白かったので、とりあえず漫画版も正月を利用して漫画も読みました。

 この漫画はいわゆるタイムスリップもので、高校生のサブローが戦国時代に突然タイムスリップ、信長と同じ容姿だったため信長と入れ替わり、病弱な本物の信長は明智光秀となって信長を支える。というタイムスリップものの王道設定です。

 僕はドラマ版を先に見てから漫画を読んでいるわけですが、漫画を8巻まで読んでの一番の印象は主人公のサブロー=信長の物事の受け止め方の微妙だが根本的な違いです。タイムスリップした異世界で飄飄と信長をこなしていくサブローの姿をドラマ版の小栗旬はまさによく好演していると思います。が、一方で漫画版のサブローはドラマ版にないクールさというかどこか感情が欠落した存在であるように見えます。小栗旬の演技はこの意味で漫画版にはない人間味があると思います。

 しかし、この漫画版サブローにおけるどこか感情の欠落した部分の描き方が、タイムスリップそして信長になるというこの漫画の設定を支えているように僕は思えます。つまり、サブローがこれだけの状況の変化を目の前にして、あまり葛藤なく現実をどんどん受け入れていく様。そして信長を演じるわけではなく信長そのものになっていく様、その姿を支えているのがこの現実をあるがままに受け入れるサブローのリアリティのなさ、つまり感情の欠落とも相まっているように僕は思えるのです。実際にこのサブローの姿は、その他のタイムスリップしてきた人たちとの違いとしてもあらわれているように思えます。その他の人たちはタイムスリップしてきた現実に戸惑い葛藤しながら生きているのに対してサブロー信長はとくに葛藤はしていないという特徴があります。

 しかし、信長協奏曲は漫画でもドラマでも両方面白い、それは間違いない作品。おススメです!!