Amazon Prime映画視聴315作品目は「リバー、流れないでよ」でした。——個人的な評価は9/10でした。邦画のよさが詰まっているいい映画でした。
舞台は、京都・貴船の老舗料理旅館「ふじや」。静かな冬の貴船。ふじやで働く仲居のミコトは、別館裏の貴船川のほとりに佇んでいたところを女将に呼ばれ仕事へと戻る。だが2分後、なぜか再び先ほどと同じく貴船川を前にしている。ミコトだけではない、番頭や仲居、料理人、宿泊客たちはみな異変を感じ始めた。ずっと熱くならない熱燗。なくならない〆の雑炊。永遠に出られない風呂場。自分たちが「ループ」しているのだ。しかもちょうど2分間!2分経つと時間が巻き戻り、全員元にいた場所に戻ってしまう。そして、それぞれの“記憶”だけは引き継がれ、連続している。そのループから抜け出したい人、とどまりたい人、それぞれの感情は乱れ始め、それに合わせるように雪が降ったりやんだり、貴船の世界線が少しずつバグを起こす。力を合わせ原因究明に臨む皆を見つつ、ミコトは一人複雑な思いを抱えていた―――。©ヨーロッパ企画/トリウッド 2023
最初は、普通の低価格予算映画と思って見はじめて、演技なども普通なので普通にみていたのですが、見ているうちにどんどんおもしろくなっていったし、後半のまとめ方も後味もすっきり、傑作です。結論から言えば、日本映画の得意とするとても小さい話で、悪い人はでてこず、みんな真面目。物語も舞台も小さい話そのもので、そこがいい。抱えている物語だって対した話じゃない。間で挟まれる幼い恋愛物語もとてもよいし、抱えている悩みの小ささもとてもよい。でもループを通じて、みんなで協力して、みんなほんのちょっと前向きに生きていける勇気をもらう、状況が大きく変化したわけじゃない。クリストファー・ノーランのテネットみたいな話じゃ全然ない(笑)。世界がどうあれ貴船は貴船、貴船は今日も平和、でもそこがよい。そういう意味では非常に狭い世界で自己満足の世界観が徹底されている。それがよい。
たぶん日本って島国で人口も多くて経済力もそこそこあるんだけど、みんな小さくて真面目で、マインドは小さい国なんで…そこによさがある。日本=貴船なんだと思う。日本スゴイ、じゃなくてスゴクなくていいじゃん?ってところに到達したときに日本のよさが生きてくるんじゃないかな?資源もない国でなんだしね、憲法の平和原則や平等なんかを大事にしていく国が本当は日本にはあっているというか。会社は株主のものとか、もうアホかと。そんなの欧米的な考えであって、日本では会社は顧客も社員も経営者も株主も、みんなのものなんです。といい切ったらいい。小さな話から大きなことを考えてみました。完全ワイヤレスイヤホンはこれで決まり!↓