京都在住シングルファーザーおじさんのつれづれ雑記帳

京都在住おじさんによる匿名の日記です。ネットのすみっこでひっそりと生きています。ただいまシングルファーザーとして生きてます。備忘録ブログ

黄昏流星群「星々流転」、雑感

fuukei1※旅行先の部屋から海をみた時の写真、クリックで拡大

中高年になった学生時代の高嶺の花が簡単に誘いに応じる理由、という記事でも話題になった黄昏流星群「星々流転」。

 今週号のビックコミックオリジナルでめでたく完結である。この週刊ポストの記事は、昔のいいオンナも今だったらヤレるかもしれないよっていうだけの、ゲスの極み中年ライクのいかにもな記事だが、漫画の「星々流転」はわりと面白かった。

 ここから重要なネタバレになるが、鈴木麻紀は夫と離婚し、船村健太と結婚することになる。一方夫の側も影で献身的に彼を支えていた愛人だった女性と結婚するという、修羅場も何もないウィンウィンのエンディング。また離婚にいたる過程で、麻紀はやっぱり夫を大事にしようと改めて思い直すシーンもあり、そこからの数ページでケリをつける急展開が印象的である。

 最初読んだ時は、なにこれ!?というなんとなくの違和感がすごくあったけど、あとから脳内で咀嚼していくと、そりゃそうだよなと妙に納得した。例えば結婚して20年ほど、子育てにも区切りがついて、子どもも自立しなんの問題もない、そして二人の間には最低限の信頼とお互いへの気遣いはきちんとあるが、愛はない。という状態で別のパートナーを外につくることが、二人の間で道義的にどこまで問題か?と問われればあまり問題はないんだと思う。別れるのが筋だが、別れる理由がないという状態が続き、きっかけ一つで円満に夫婦という形が終わる。

 ただ、こうした状態になるためにはいくつかのハードルがクリアされないといけない。まずは収入が一定あること、別れることによってどちらかが経済的に一方的に不利になるようでは成立しない。

 次に子育てが無事終了し夫婦でかかえる共通の問題がなくなっていること。子育て中であれば、この関係はおおよそ成立しない。

 結婚したからといって人間がその人をずっと愛していくのはなかなか難しいこと、夫婦関係もあらかじめそういう前提の上にたって考えていくのがよいと思う。そして、パートナーを途中で帰ることも時には必要なことだ。大事なのはその場合もお互い相手の立場を慮ること、黄昏流星群「星々流転」はなかなか考えさせられる話ではあった。