「クココーチ」わりと好きな漫画です。
一つのストーリーが終わると、次のストーリーにつながるのが、この漫画の展開の見事なところです。三億円事件、帝銀事件と日本の戦後政治史の闇の部分と現代とを必ずリンクさせるのも特徴。全体的に徹底して陰謀史観ですが、そこに白々しさを感じさせないところが力のあるところだともおもってます。ちなみに僕は現実政治は陰謀は渦巻いていることは認めますが、陰謀史観にはかなり批判的です。それでも、日本の戦後史に興味を持つ上でもいいと思います。アメリカ占領下、そしてその後の日本が陰謀によって動いている世界ではないにしても、裏社会が表でも幅をきかせて、殺人なども含む謀略が行われるかなり真っ黒な国だったという面はみておいても損はないように思えます。いまでは振り替えられることもなくなりましたが高度成長期以前の日本って、ほんとに民主主義の国かと思うほどの暗黒社会を内包する遅れた国だったことは間違いないと僕は思ってます。
さて、漫画ゴラクでの連載の方もすすんできており、振り返ってみたくなり、クロコーチを一気読みしておきました。詳しくはかけませんが、ここにきてもう一回沢渡に話を戻す展開って、どのあたりから考えていたんでしょうかね・・・これは見事なのか、そうではないのか、評価はもう少しまってみましょう。