京都在住シングルファーザーおじさんのつれづれ雑記帳

京都在住おじさんによる匿名の日記です。ネットのすみっこでひっそりと生きています。ただいまシングルファーザーとして生きてます。備忘録ブログ

飛行機の中で映画を見た②・・・ジョージ・クルーニー主演、マイケル・クレイトン。ティルダ・スウィントンの演技もすごい!

 さて、飛行機の中でみた映画2本目・・・ ジョージ・クルーニー主演、マイケル・クレイトンです。

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 ※写真は出発前の空港ラウンジ。竹鶴飲んでました(笑)

bungeling999.hatenadiary.jp

 まとめると、超大手の多国籍企業のつくった農薬がある条件下では劇薬に変わり、訴訟になっている。その訴訟を企業側の依頼で担当していた法律事務所の担当弁護士が、多国籍企業の横暴に怒りを持って、多国籍企業を告発する準備をこっそり始める・・・主人公はその大手法律事務所で秘密裏にやっかいな案件を処理する(フィクサーというらしい・・・)切れ者弁護士、果たして彼のとった選択は・・・という話。はっきりいいますと、この映画、相当面白いしよくできてます。ド正面から社会派であり、かつ映画としても完璧。ジョージクルーニーの演技も渋くてすごい。

 ポイントはいくつかあります。まず主人公のフィクサー役の弁護士が、妻と離婚で財産を持ってかれているうえに、副業でのレストラン経営に失敗して借金苦、おまけに博打好きで一文無しです。金をとるのかどうか?みたいな選択にリアルさが圧倒的にでてきます。

 そして、もう一人は、多国籍企業の側のお抱え女性弁護士。根はまじめなんですが、まじめで職務に忠実、かつ保身的な故に、自覚なく、どんどん悪いことして深みにはまっちゃうタイプです。

 個人的な意見なんですが、まじめな人って物事を天秤にかけることができないんですよ。会社だったり組織で働いていたら、命令だったらやるのが基本のルールなんですが、やっちゃいけない命令だってほんとはたくさんあるし、その最終判断は自分でするしかないんです。ところが真面目な人ほどこれができない。人として生きる以上は本来は組織のルールより、法を中心とした社会的正義は完全に優先されるんですが、まじめな人間ほど、自分のいる狭い枠の中でのルール(正義)を優先しちゃう傾向があると思います。このあたりをティルダ・スウィントンはすごい好演していたように感じました。

 いろいろ複雑な要素が一つにまとまっていき、主人公はどういう決断をしたのか、だいたいみなさんの思っている通りの結末になりますが、そういうことは超越して映画としても社会への問題提起としても素晴らしいできの映画でした。

 ただ飛行機の上でみたので疲れたのと、いろいろ考えて寝れなくなりました(笑)。

  あと個人的には、デイヴィッド・ランズベリー演じる、マイケルの従弟が好きです。まぁクズ人間なんですよ、主人公に店まかされるんですが、金持ってトンズラっていうね、でもこういうクズ人間って本当の悪ではなくて、愛すべき側の人間なんですよ、弱い人間だけど社会に憎まれるべき巨悪ではない。そういう部分をさらっと描いてくる映画としての力量、こういう部分のセンスのよさが映画の出来をきめるんだなぁと思います。

 おススメ、見てほしい!!