京都在住シングルファーザーおじさんのつれづれ雑記帳

京都在住おじさんによる匿名の日記です。ネットのすみっこでひっそりと生きています。ただいまシングルファーザーとして生きてます。備忘録ブログ

アマプラで映画視聴133「蛇イチゴ」(7/10)、今月は西川美和監督作品を見る月③

アマプラで映画視聴、132作品目は「蛇イチゴ」でした。個人的レーティングは7/10です。今月はアマゾンプライム西川美和監督作品を見る月、3本目。

慎ましくも平穏な日々を送っていた明智一家。幼い頃から正義感の強いしっかり者の長女、優しい母に、働き盛りの父、呆けてはいるが明るく楽しい祖父。そんなどこにでもいる平凡な家族のもとに、ある日突然、勘当され行方不明になっていた放蕩息子が10年ぶりに舞い戻ってきた。そして時を同じくして、明智家の平穏さの裏に隠されていた嘘と欺瞞が、小さな亀裂から次々と噴出しはじめ・・・。ついには、彼らを支えていた“正”と“悪”の価値観までもが、ものの見事に逆転していく。(C)2002「蛇イチゴ」製作委員会

さすがに3本目ともなると、そして時系列を遡って短期でみていっているのもあって、西川美和監督の描きたいテーマが少しづつわかってきた気がする。人間のどういう部分に着目して、どう描くか、監督の考えがすこしだけ見えてきている。映画を通じて監督と対話をしている気分です。この「蛇イチゴ」が監督の最初の作品なので…逆に西川監督の描きたいものはストレートにうつっています。口から出まかせで香典泥棒の兄、真面目な妹、真面目で実直にみえた両親。しかしそこにある嘘と欺瞞、何が正しいのか、誰が正しいのかはわからない、けどみんな「生きて」いる。僕的には破綻したあとの両親のどこかすっきりとした表情と演技が名演だと思いました。程度の差はあれ自分のダメさをモロ自分の中で認めてしまし、そのうえで開き直れば妙にすっきりするというのは一定経験あります。その状態、まわりからは迷惑でしょうけど(笑)。それにしても宮迫さんこの時から演技がすごくうまいですね…恥ずかしながら知りませんでした。この演技はお笑いタレントではなくただのいい役者です。ただ現実の宮迫さんは、この映画の主人公さながら、善悪の判断をせず目先のお金をおいかけて大きな仕事を失うという残念な結果になってます、皮肉なものです。宮迫さんは、役者としてやっていってたらよかったのに…。その後も反省や謙虚な気持ち(たぶん)ゼロでユーチューバーになり、引き続き目先の金銭をおいかけている印象。それもすべて個人の判断で他人がどうこう言えることじゃないですが。結論、とても面白い映画でした。