アマプラで映画視聴、124作品目は邦画の「探偵マリコの生涯で一番悲惨な日」でした。個人的レーティングは7です。
新宿ゴールデン街、三番街にある小さなバー「カールモール」のカウンターに立つ女マリコ(伊藤沙莉)。日々バーテンとして常連の相手をしているが、実はもう一つの顔を持っていた。それは探偵稼業だ。ある日、とある組織から「歌舞伎町に紛れ込んだ宇宙人を探してくれ」という依頼をうけ、恋人の自称忍者MASAYA(竹野内豊)の協力のもと、宇宙人に迫ってゆくのだが……。
なんだか演劇を映画にしたようなテイストのある作品でした。この映画の役者さんの演技はみんな好きです。主人公の伊藤沙莉、その恋人役の竹野内豊、 北村有起哉 宇野祥平、中原果南…でてる役者さんみんな演技うまいなぁ、伊藤紗莉さんも雰囲気がはまってますね。これってきっと演技うまい人集めた映画だなって思います。ストーリーは宇宙人はあまり関係なくて、登場人物一人一人を主人公にしたオムニバス映画です。むしろ宇宙人はなくてもよかったんじゃないかな?とちょっと思いました。なんだかすごくリアルだなぁって思ったのは、ホストとの恋にはまる女の子が絶望しながらかけてきた電話をスナックででている主人公たちが状況を理解せず対応しているとこですね。新宿歌舞伎町で支えあって生きていく姿というのが、暖かくもあり冷たくもありな感じします。
明日の稼ぎもあやふやな自称忍者の恋人に当たりながら生活のことを問い詰めるマリコに、話を一切聞かずに「なんかあったの?」とだけ返して、すべてを受け止めるMASAYAカッコいいなって感じでした。自分のことはちゃんとできないけど「きっとなんとかなる」という思想で他人には優しいMASAYA、僕は人間としては一つの理想像だと思う。まずは自分のことちゃんとやれって実は自己責任の思想だし、僕はあんまり好きじゃないから。自分のことなんかちゃんとできてなくても、イスラエルがガザの人を虐殺するのはとてつもなく悲しいし、街からホームレスを追い出すための「排除アート」やベンチが街に設置されれば、なんとかしたいと思う。それが人間らしさってものだと僕は思う。