アマプラで映画視聴216作品目はアリ・アスター監督の「ミッドサマー」でした。個人的レーティングは7.5/10です。美しく明るい映像の中でだんだん怖くなるホラー。これまた好きな人には100点みたいな作品です。凝りに凝った映像美に魅せられます。
妹と両親が心中を図り、家族全員を一度に失ったアメリカの女子学生ダニー。悲しみに沈む彼女は、恋人のクリスチャンが男友達とスウェーデンの田舎で行われる夏至の祭りに行くと聞き、その旅に同行する。美しい花が咲くのどかな村で住人たちの歓迎を受ける一行。やがて、一日中太陽が沈まない白夜の最中、９０年に一度の祭りが幕を開ける。だがそれは、次第に不穏な空気に包まれ、徐々に想像を超える悪夢へと変わってゆく…。(c) 2019 A24 FILMS LLC. All Rights Reserved.
冒頭は暗い映像が続きます。いきなり家族を亡くす主人公とその恋人、そしてその友人たち、ここの描き方がうまくて、この段階で意図的に誰にも感情移入ができない作品になっています。かといってむちゃくちゃ悪いヤツはいないわけですが…精神的に病んでいる主人公と別れたいけど、それを切り出せずにだらだらとつきあう恋人。そして不安定な彼女と別れることを無責任にすすめる友人たち。上っ面のつきあいの恋人・友達関係を意図的にみせる。その後、舞台はみんなでスウェーデンへ。ここからが物語の本番。牧歌的で明るい農村にある同じ宗教を信じる村みたいなところで、一見楽しく過ごす主人公たち…ところがこの村が…って話です。以下ネタバレあり。
と書くと、なんか日本のB級ホラーものでもよくある設定です。実際文字で書くとそんな面もある映画ですが、細部まで徹底的に凝った映像と設定、そして村パートは最初から最後まで基本的に明るい中で物事が進行するところがわりと特徴。村で過ごす二日目、いきなり村のお年寄りがみんなの見ている前で儀式として崖から飛び降りて自殺します。死にきれなかったお年寄りはなんと、村人にとどめをさされる始末。ヤベーってことで主人公たちとは別にもう一組いた招かれたカップルは騒ぎ出し帰ろうとします。そして突然村からいなくなります。そして主人公グループ、実は今回の旅に一番きたかった友人はこの村のことを論文にまとめるという目的がありました。ところが、なぜか主人公が自分もこの村のことを論文に書くといいだし。もめたり…決定的に悪いわけではないんだろうけど、なんか微妙にクズっぽいヤツばかり。その後、予想通り、だんだん友人たちがいなくなります。もともとスウェーデンの女の子にしか興味がなかった主人公の友人のひとりは、倒れているっぽい大木に立ちションをしたところ、なんとその木は大事な木だったりしてえらい目にあいます。当然こいつもいなくなります。最後は、村に取り込まれていく主人公とその彼氏、彼氏は変な飲み物を飲まされて、村の娘と…。彼女は村の女王に選ばれて…と。とにかく凝りに凝ってますんで映画好き、ホラー好きならみておく映画の一つでした。プロジェクターの一押しはこのネビュラの３ですね。そろそろ新しい機種もでるみたい…
