京都在住シングルファーザーおじさんのつれづれ雑記帳

京都在住おじさんによる匿名の日記です。ネットのすみっこでひっそりと生きています。ただいまシングルファーザーとして生きてます。備忘録ブログ

アマプラで映画視聴195「散歩する侵略者」(7.5/10)、名優ぞろいで演劇を映画化

アマプラで映画視聴195作品目は「散歩する侵略者」でした。個人的レーティングは7.5/10です。普通に面白かった。基本的にみはじめたらエンディングまで一気の作品でした。監督は黒沢清さん、僕の印象は独特の映像表現をする名監督っていうイメージ。映像で見せる実力派。一方でオリジナルのストーリーの場合はいつも少しだけ粗いなっていう印象を受けます。

数日間の行方不明の後、不仲だった夫がまるで別人のようになって帰ってきた。急に穏やかで優しくなった夫に戸惑う加瀬鳴海。夫・真治は会社を辞め、毎日散歩に出かけていく。一体何をしているのか…?その頃、町では一家惨殺事件が発生し、奇妙な現象が頻発する。ジャーナリストの桜井は取材中、天野という謎の若者に出会い、二人は事件の鍵を握る女子高校生・立花あきらの行方を探し始める。やがて町は静かに不穏な世界へと姿を変え、事態は思わぬ方向へと動く。「地球を侵略しに来た」真治から衝撃の告白を受ける鳴海。当たり前の日常は、ある日突然終わりを告げる。(C)2017「散歩する侵略者」製作委員会

長澤まさみ松田龍平長谷川博己、ちょい役で東出昌大さんとか小泉今日子さんとか…超豪華キャストです。演劇として完成されていてる試されずみのストーリーだし、見ていて安心感がありました。ストーリーはいかにも演劇作品です。映画化にあたっても、長めのセリフとか、セリフで説明する掛け合いシーンとか演劇っぽいシーンがわりとあって、そのあたりも面白かったです。宇宙人の侵略の理由と目的はよくわかりません。人から概念を奪うという作業なんですが、これもいかにもいい加減なもので、奪ってどうなるのか?って感じのものです。ただ結局本当の意味では奪うことができない概念があり、それが人類を救うことにもつながっていく。これ自体は学生がやってるような、わりと小さい劇団の演劇でもよくみられるやつです。演劇的には王道ストーリーです。そしてなんだかんだで宇宙人と地球人はお互いに影響をしあう・・・ありがち、ではあります。

一方で、人類なんかよりも、目の前の「夫」の存在をどこまでも優先する妻、どんどん宇宙人に加担していくジャーナリスト、登場人物はみんなわりとおかしいと言えばおかしい。まぁ現実の世界が、環境を破壊して他の種を絶滅させ、戦争をしてお互い殺し合い、世界を滅亡させてもおつりがくる核兵器どんどんつくったり、ヘイト意識で他民族を殺し(イスラエル!!)たりって感じなので、もう地球の敵は人類一択っていうのは生きていたら普通に思うことでもあるしなぁ。逆にそこをなんとかしたいって思わなくなったら、その時はもうどうしようもないですしね。僕の場合は人間に絶望もしたくないし、できることをできる範囲でやっていこうとも思ってます。映画でも最後はきちんと「希望」も見いだせています。

それにしても暑い。気候問題は現実に深刻で、これを放置したら10年後は今と同じ世界は完全に維持できなくなるかもしれない。それでも二酸化炭素を大量にばら撒く社会からの脱却はまだ見えないってことも…考えちゃいますね。