京都在住シングルファーザーおじさんのつれづれ雑記帳

京都在住おじさんによる匿名の日記です。ネットのすみっこでひっそりと生きています。ただいまシングルファーザーとして生きてます。備忘録ブログ

アマプラで映画視聴⑫「否定と肯定」…ホロコースト否定論者との法廷対決映画

 アマプラで映画視聴・・・「否定と肯定」です。

 ナチスヒトラー関連の映画をけっこう連続してみてます。

否定と肯定 (字幕版)

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  • 発売日: 2018/06/20
  • メディア: Prime Video
 

  端的に言うと、ホロコースト否定論者が名誉棄損で、新進気鋭の女性歴史家をイギリスの裁判所に訴える、というもの。

 この映画ではじめて知るのですが、イギリスの法廷には訴えられた側が無罪を証明しなければならないという独特のルールがあり、この裁判ではホロコースト「肯定」側、つまり訴えられた側がその存在を証明していく必要が課せられます。

 それにしても歴史を書き換える右翼(ネオナチ)のやり方というのは、洋の東西をとわず同じです。つまり、端的に言えば、被害者・証言者の小さな矛盾を徹底的についてその人格を貶めて黙らせる、という点です。

 これはね、ネオナチだけでなく、日本のライト、右翼、ネット右翼も同じですよね。南京大虐殺の否定(これがホロコースト否定に近い例だと思う)のように、重箱の隅をつつくような些細な食い違いを、何度も何度もつついて、事実そのものを否定しようとする。従軍慰安婦のように、被害者の人格攻撃をおこなって被害者を徹底して貶める、そして黙らせようとする。そういう右翼の卑劣な共通項を事実で浮き彫りにしてくれるとてもよい映画でした。同時にこの映画の面白さは、イギリスの法廷闘争が舞台になったことで、裁判を有利にすすめるために感情による反論の一切をイギリスの弁護士が封じたこと。したがって被告の若手女性歴史学者も、ホロコーストの生き証人も、法廷の舞台に立ちたいと望むのですが弁護人がそれを許しません。そこには、感情論を排して語れる人間だけを登場させ、徹底した事実と冷静な法廷戦略で原告をおいつめていく。このあたりは映画としてとても面白かったです。

 第二次世界大戦が枢軸国の敗北で終わり70年をこえて・・・日本でも、イギリスでも、ドイツでも、歴史修正主義者が跋扈しています。自分の国がやった残虐な事実に目を覆いたくなるのは気持ちとしてはわかります。ただ、いまだからこそ歴史の事実にむきあう作業は必要だなぁと考えさせられた映画でした。

bungeling999.hatenadiary.jp

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ヒトラー ~最期の12日間~ (字幕版)

ヒトラー ~最期の12日間~ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video